こんにちは、ババロアです!
自分の授業スタイルが確立するまでは「授業が上手くなりたい」という強い思いを持ちながら「わかりやすい授業」を展開するための研究をしてきましたが、ある時気づいたことがあります。
その答えが先日のツイートです。
授業は間(ま)が大切。
間が悪いと子どもたちの興味が逸れて授業の質が悪くなり、間が良いと授業が活き活きしてくる。
ベテランと新任の決定的な違いは間の作り方かもしれない。— ババロア@フォロワー1000人目指す教育ブロガー (@blogger_study) 2019年4月23日
教科についての知識をつけることや、授業の引き出しをたくさん作ることも、もちろん大切なことです。
しかし、「間の大切さ」を意識して授業をしなければ、授業の良さは生きていきません。
本記事では「わかりやすい授業に存在する間」について深堀りして解説していきたいと思います。


間を意識することで、授業がわかりやすい先生になれます

「一生懸命、教材研究をしているのに一向に授業が上手くならない」「何度授業をしても、子どもの理解が進まない」という悩みを持っている方はいませんか?
「わかりやすい授業」を展開するために、教員自身が知識をつけ、それを子どもたちに伝えようとする先生は多くいます。
しかし、教科に対する専門的知識をつけたり授業改善だけでは、子どもたちの理解は深まりません。
いくら素晴らしい授業をしたとしても「伝え方」を身に付けないことには、授業の理解度は上がりません。
授業がわかりやすい先生は「伝え方」を意識しています
授業の理解度を向上させる上で大切にすべきことを下にまとめました。
・「活動」の間
・「教員」の余白
以上の3つの「間」を意識することで、授業の質が大きく変わります。
経験を積むことで自然と身につく場合もありますが、意識ひとつで「伝わる伝え方」を身に着けることが可能です。
「言葉」の意識
授業は「聞き手」がいなければ成立しません。
もちろん「話し手」である授業者も大切ですが、あくまで主役は「聞き手」です。

「聞き手」を意識していない授業は「話し手」の自己満足ともいえるでしょう。
授業者は、必ず聞き手を意識して「言葉」を作らなければなりません。
その時に考えるべきことは、「聞き手は授業展開を知らない」ということです。
授業展開を知っている授業者は、「早く話してしまいたい」という気持ちを持ってしまいがちですが、聞き手はそうではありません。
授業者の説明を聞き、理解する時間が必要なのです。

要所要所で間を作って、聞き手が理解する時間を作ってあげましょう。
「言葉」を意識した上で、声の音量を意識することも大切です。
「言葉と言葉の間」を意識した上で、「声の音量」も意識することができれば、より子どもを引き付けることができます。
「教員ならば大きな声で!!」という先生もいますが、声を大きくしたところで逆効果です!!
本当に子どもたちに伝えたいならば、「言葉の間と音量」を意識して話しましょう。
話し方のテクニックについてはこちらの記事も参考になります。

「活動」の間
授業の中で、子どもたちは様々な活動を行います。
どの授業においても、この活動が主になってきますが、この活動をする時には「活動の間」を意識してください。
器用な子どもであれば、説明を聞きながら板書を書き写すことは可能でしょう。
しかし、そうでない子どもが多くいます。
説明を聞く・ノートを書くという活動が同時にできないのです。
授業者からすれば、説明を聞く・ノートを書くという活動を同時にしてくれた方が授業時間の短縮になり、効率良く感じます。

しかし、この考え方は授業者目線であり「聞き手」のことを全く考えていません。
説明を聞く活動とノートを書く活動に「間」を作ることで、聞き手は説明を十分に聞くことができ、しかもその説明をまとめる活動まで落ち着いてできるのです。
これは別の記事で紹介した、効果的な勉強法でもあり、学習効果のアップも図れます。


「教員」の余白
一番習得が難しいのが、この「教員の余白」です。
これは授業以外で子どもたちと関わるときも意識しなければならない「余白」です。

この先生、授業以外では子どもから気さくに話しかけられているのに、授業になると子どもがキリっとする。なぜ??
上記のように、授業とそれ以外の時間で、子どもからの関わり方が変わる先生は、「教員の余白」を大切にしている先生です。
このような先生の特徴は、休み時間等で子どもと話す時には明るく気さくに話します。
しかし、授業などの「聞かせたい時間」になると、あえて間を作り出すことにより、子どもたちが「聞かなければ」という雰囲気を作ります。
授業を始める前に「わざと何も話さない空白の時間」を数秒作ることにより雰囲気を作る先生もいます。
また、毎回授業初めに決まった活動(小テストなど)をすることにより授業の雰囲気を作る先生もいたりと、余白の作り方は先生によってそれぞれ異なります。
しかし、これらの間の作り方は先生の性格(キャラ)ありきです。
たくさんの授業を見て、たくさん真似をしながら自分にあった「教員の余白の作り方」を見つけて下さい。
間を作り出すには「先生の余裕」が必要
とはいえ、先ほど説明した「3つの間」を作るには「先生の余裕」が必要になります。
・知識量が不足している
・子どもと関わる時間がない
このような状況では「わかりやすい授業」を作り出すのは不可能といえるでしょう。
逆に上のような状況でないにもかかわらず、授業が上手くいっていない先生は「伝え方」を学ぶことで子供たちの理解はかなり向上されるといえます。

若手でも「間」は作り出せる

私自身も教材研究を熱心にし、知識を詰め込んでいたにも関わらず、子どもに伝わらないと悩んだ時期がありました。
悩みに悩んだ私は、同じ授業内容をしていたベテラン先生の授業を参観させてもらうことにしました。
正直「自分の方が面白い授業をしている」という自負がありましたが(調子にのっていました)、授業を見て本当に驚いたことがあります。
それこそが、先ほど述べた「伝え方」です。
ベテラン先生は上手く「伝え方」を使いながら、授業をしていたのです。
しかも、その「伝え方」のおかげで授業内容が頭にスッと入ってくる感覚を味わうことができました。
授業の活動や知識は明らかに私の授業の方が上回っていたのにも関わらず、子どもたちの理解度で言えば、完全に負けていたのです。
その後、その先生を見習い「伝え方を意識した授業」をすることにしました。
「間」は意識ひとつで作り出すことができます。
どうも、ババロアでした!
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